当カフェは和歌山県日高町に位置しています。
その日高町の特産品である「黒竹」を利用して、当カフェの玄関扉に「黒竹の丸窓」を装飾しています。
<日高町が育んだ独自の黒竹文化>
黒竹は、淡竹(はちく)の一種。中国原産で、青竹と比較して幹が細く、外皮が黒いのが特徴です。昔から釣り竿や家具の装飾に使われるなど、私たちの生活に密着した日用品として発展してきました。いま、黒竹の良さが見直され、日高町特産の素材を活かした新しい文化として、注目されています。
<全国一の黒竹生産地>
熊野古道の史跡が数多く現存する日高町原谷地区は、全国一の黒竹の生産地です。
同地区では明治初期から黒竹の植林が始まりました。
黒竹は淡竹(ハチク)の一種。地上に出始めたころの色は、普通の青竹と変わりませんが、1~2年を経るうちに黒茶色になるのが特徴です。
独特のつやを持ち、風雅な趣があることから、黒竹は昔から室内や家具の装飾材、垣根、庭の植え込みなどに用いられてきました。
この黒竹の持つ特性を生かすためには、幾多の作業工程を必要とします。
まず、竹林から伐採に適した竹を見分けて刈りだし、黒さや太さによりいくつかの部類に選別します。次に、これらを特殊な道具や設備を用いて一定の長さに整えたり、油分を抜いたり、曲がった箇所をまっすぐに直したりの加工を施します。
これらはすべて手作業で行われ、竹材や枝、長穂(枝付きの細い竹)など、用途に応じてまとめられ、全国に出荷されていきます。
<黒竹民芸品体験>
深みのある落ち着いた印象を与え独特の艶を持つ黒竹を使って、2019/12/2には「扇面花入れ」の体験をしていただきました。